2019年11月4日月曜日

Vegas Pro 17によるH.264(x264)エンコード

ネタがなく更新をさぼっていると・・いつの間にか11月・・
Vegas Pro 17の出番は週に1・2回で、それなりのプラグインを揃えているので高度な編集は可能ですが、もっぱら用途は私的目的のカット編集でレンダリングで使用しているのが現状です。
Vegas Pro 17はH.264 / AVC もIntel QSV、 NVidia NVENCなどでハードウエアエンコードが可能で、ソフトエンコのMainconcept AVCもそれなりの高画質ですがカスタム設定項目が必要最小限でGOPは30フレーム固定のお任せ仕様で細かいパラメータが指定できないのが不満な点です。
H.264の高画質エンコーダーといえばx264でAdobe Premiere Pro はx264でエンコード可能なプラグインがいくつかありますがVegas ProのプラグインについてはVFWで書き出せたような記憶はありますが存在は知りません・・
今回はその不満を解消すべくVegas Pro 17でVoukoderによるH.264/AVC(x264)でエンコードする方法について個人的に忘れないためのメモ書きで、参考にされる場合はベータ版につき、あくまで自己責任の範疇でお願いします。

Voukoderは、Adobe Premiere、Adobe Media EncoderおよびMagix Vegas用のオープンソースのエンコードプラグインで、FFMpegのエンコーダーの機能を利用してNLEソフトでエンコードするもので標準のエンコーダーより高機能なプラグインで、Adobe Premiere、Adobe Media Encoderで使用していましたが2.3-beta2からはダイナミックライブラリとしてエンコーダーをコア化して、それぞれのNLEソフトからソケットで接続してエンコードする方式に変更したためにMagix Vegasシリーズからも H.264 / AVC (x264、x265)、ProResなどのエンコードが可能となりました。

以下大まかな手順
コアとなるエンコードプログラムをリリースサイトより最新版をダウンロードします。
次に各NLEソフトのソケットプログラムの「magix-vegas」をダウンロードしそれぞれインストーラ版の指示に従いインストールすればエンコードのプラグインとして追加されます。

エンコード手順
Vegas Pro 17で編集が終わったら「ファイル」「名前を付けてレンダリング」を選択してフォーマットは「Voukoder」テンプレートは「☆Use project setting」を選択して「テンプレートのカスタマイズ」ボタンをクリックします。

カスタム設定画面でテンプレート名を入力して(後からでも可)「Open Voukoder dialog...」をクリックします。

Voukoderの設定画面でビデオエンコードはFFV1、HAP、 H.264・H.265 (x264)(Intel QSV)( NVidia NVENC)、ProResなどが選択できます。

H.264(x264)を選択して「Configure...」ボタンをクリックするとベーシックな設定画面が表示されます。

下にある「Show advanced option」にチックを入れるとx264の真骨頂ともいえる「レイトコントロール」「フレーム」「拡張」から詳細設定のパラメーターが選択出来るようになります。
x264の細かい設定についてはネット上溢れかえり、この記事で改めて触れることは、いたしません。
Voukoderによるx264のRCモード(Strategy)はARB(平均ビットレート)、CRF(品質基準ビットレート)、QCP(固定量子化量)の3種類から選択できます。
個人的にひと昔はもっぱらビットレート指定が主流でソース、解像度、フレームレイト、再生環境などなど色々と考慮してビットレートやGOPの長さなど決定していましたが、いつごろか定かではありませんがCRFによるエンコードが増えました、CRFの場合は解像度やフレームレイト、ソースの画質などを気にしなくても、数値を少なく指定すれば高画質・高容量、逆に多く指定すれば低画質・低容量の原理に従いソース画質を考慮し数値を選択しています。

オーディオエンコードもAAC (FFmpeg and FDK)、 ALAC、AC-3、DCA、EAC-3、FLAC、LAME MP3sなどが選択できます。

AACのビットレートは最大512kbit/sです。


個人的にありがたいのはVegas Pro 17のエンコードで多用しているH.264(MVENC)ですがVoukoderでもNVENCが選択できVegas Pro 17の固定されたBフレーム、参照フレームがお任せ仕様でなく自分の事情に合わせて選択できるのは有難いことです。

VoukoderとMAGIX AVC/AACでNVENCによる同じエンコードパラメーター設定でレンダリング時間を比較してみるとVoukoderの方が早く完了します。

以上、Vegas Pro 17でx.264でエンコードについて触れましたが、あくまでベータバージョンによる個人的な実践事項です。

0 件のコメント:

コメントを投稿