カット編集の依頼で持ち込まれた「MKV」でラッピングされ(映像:WMV「VC-1」 音声:WMA)の怪しげなファイルは各種プレーヤーでは問題なく再生できても、いざ編集になるとAdobe、Magix社のNLEソフトは不正なストリームとして読み込みすらできない、もちろんWMVの拡張子に変更しても結果は同じ、最後の頼みの「TMPGEnc Video Mastering Works 7」は音声のみ認識し映像が表示されず、現存の環境では全滅で困り果てました。
そもそも、ロシア産の「.mkv」ファイル(Matroska Video)」は映像、音声、字幕などのデータをコンテナ化すするためのフォーマットで動画はVFW Codec, QuickTime Codec, Motion JPEG,MPEG-1/-2/-4, H.264, H.265, WMV, RealVideo, Snow, Theora, VC-1, VP8, VP9, AV1、音声はAAC, AC-3, DTS, MP3, MP2, WMA, Vorbis, Opus, PCM, RealAudio, FLAC, TTA, WavPackこのように世に出回っている様々なコーディックをコンテナ化できるために、エンコード次第ではNLEソフトやエンコーダーなどで認識できない規格外映像ラッピングが出来上がるのではないかと考えます。
しかし各種プレーヤーで再生できるMKVラッピングを編集出来ないなんてことは口が裂けても言えない立場、そこで何とかならないかと思い出したのがShotcut(ショットカット)で2016年このブログで記事にし、今では日本語の詳しい解説記事をチラホラネット上で見かけるようになりました。
Shotcutはフリーソフトとは思えはい高機能でも2016年当時は動作が重い!動作が不穏の上、不安定で落ちまくりで使用を遠慮していましたが、久しぶりにインストールして問題の「MKV」ラッピングのファイルを読み込んでみると何も問題なく編集とレンダリングが完走しました。
細かい使用方法の解説は他のサイトが詳しいのでそちらに譲るとしてShotcutが他のフリーNLEソフトと一味違うのがFFmpegベースでエンコードの種類の豊富さやNVIDIAのNVENC、IntelのQSV、AMDのAMFすべてのGPUのハードウエアエンコードに対応し、
さらにレンダリング設定も細かいパラメータが指定でき高価なNLEソフトの機能を一部凌駕している点です。
そのため、逆にレンダリングのパラメータの設定が複雑でわかりにくいのではないかと感じ最低限映像ラッピングの基本的事項については理解しておく必要があると考えています。
ハードウエアエンコードの設定は対応GPUを自動判別してチェックボックスが追加されます。
Intel QSVのレンダリングはデコード作業にGPUが使用されCPUの使用率は50%前後で動作周波数は4GHzを超えておりレンダリング時間もそれなりに早く完了します。
次はlibx264によるソフトウエアエンコードにすると・・
CPUの使用率は100%でも動作周波数は3.4GHzと低くなりレンダリング時間はQSVの約2倍の時間を要しました。
また同様の条件で「NVENC」が使用できる主力PCでレンダリングすると爆速の一言で、それなりに高画質です。
3年ぶりにShotcutを使用してみましたが頻繁に機能のアップデートやバグ修正が定期的に継続されており映像コンテナによっては多少動作が重たくなりますが、限定的なソースを使用した限りでは編集中にクラッシュするこもなく、UIも日本語で使用でき数日使用した感じですが安定した動作で有料ソフトと比較するとキーボードショートカットの変更など足りない機能がありますが、SNSへのアップロードや映像のエンコード目的であれば十分事足りると改めて感じました。
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