2016年7月14日木曜日

Shotcut(ショットカット)使ってみました。

早いもので7月半ば、本日都知事選告示で一体どなたが当選することやら?田舎に住んでいるからどうでもいいことですが、知名度より政策について候補者を選ぶべきだと思います。
本題です。
◆Shotcut(ショットカット)
 FFmpeg(エフエフエムペグ)といえば知る人ぞ知る、多くのコーディックをサポートした動画・音声の変換ソフトで世界中に愛用者がいます。
しかしffmpeg自体はGUIインタフェイスを持っていないのでコマンドラインで入力しなければならず誰でも単体で使える代物ではないことも確かです。
 そこでGUIで使えるHandBrakeなどのオープンソースのソフトが存在し色々試した結果、中途半端な感じは否定できません!その中で、まともに全ての機能が使用できれば、高価なNLEソフトの存在を脅かすかもしれない本格的なカット編集が出来るShotcut(ショットカット)についての話題です。

 ここで映像の歴史を振り返るとSDからHDの移行期にテープベースのHDV規格が画策され、当時パナソニックはテープの時代ではないと判断してHDVをスルーしました、ところが映像制作を飯の種しているからはハイビジョン対応のためHDVに手を出すしかありませんでした。その後Mpeg-2ベースからH.264に主流が移ると、当時のPC環境は32ビットが主流で今の環境からみると非力でNLEソフトの選択に試行錯誤を繰り返したものです。

今は有料・無料を問わず多くのNLEソフトがリリースされ、使用方法も、それなりにネット上に情報が出回っていますがShotcutに関して日本語のサイトはほとんど見かけませんので少し触れてみます。
 インストールしたのは、こちらの記事で紹介した「Intel Compute Stick STK2mv64CC」でNLEソフトには少しスペック不足のスティックPCです。

◆ 映像
・幅広いフォーマットをネイティブでサポート
ffmpegベースで4Kソリューション、アップルのProRes、AvidのDNxHDに対応しているので一般的に出回っている、ほとんどの映像ファイルは読み込めるはずです。
レンダリングはDNxHD、DV、DVD用mpeg2、Flash、GIFアニメーション、HDV、WMV、XDCAM-HD422、H.264、 WebM、WebM Vp9、HEVCメインプロファイル、連番静止画(BMP,  JPEG, PNG, PPM, TGA, TIFF)など豊富でビットレートやGOP長などお任せ仕様が多い中、細かくいじれるのはありがたいかも。

・ BMP, GIF, JPEG, PNG, SVG, TGA, TIFFの読み込みをサポート
・タイムラインにマルチフォーマットでも配置可能でサイズの異なる映像クリップの混在はプロジェクトのサイズにリサイズされます。

◆ 音声
オーディオスコープ
ラウドネスメーター、ピークメーター、波形、スペクトルアナライザなどフリーとは思えないほど形だけは充実しています。

◆ オーディオエフェクト
バランス、低音と高音、バンドパス、コンプレッサー、チャンネル
コピー、ディレイ、ダウンミックス、エキスパンダー、ゲイン、ハイパス、リミッター、ローパス、ノーマライズ、1/2パス、ノッチ、パン、リバーブ、スワップチャンネルなど整音に必要な一通りのエフェクトが揃っています。

◆ ビデオエフェクト
・スポイトツールにホワイトバランスの調整
・インターレース解除
・自動回転
・タイムラインで簡単にオーディオや映像のフェードイン/アウト
・ワイプトランジション
バー、バーンドア、ボックス、クロック(放射状)、対角線、アイリス、マトリックス、およびカスタムグラゼーション

◆ ビデオフィルタ
アジャストアルファチャンネル、ビューアルファチャンネル、ブラー、明るさ、高度なクロマキーとシンプルクロマキー、コントラスト、カラーグレーディング、クロップ、拡散、グロー、反転色、高度・シンプルキースピル、ミラー、色・ホコリ・ダメージなどのオールドフィルム、テクノカラー、不透明度、回転、リュット・エトラオザー、彩度、セピアトーン、シャープ、サイズと位置、スタビライズ、テキスト、ビネット、波、ホワイトバランス、オーディオ/ビデオクリップの速度変更とNLEに必要なエフェクトは豊富です。



◆ 編集機能
・ソースクリップはプレイヤーまたはタイムライン上でトリミングやリップル
・タイムラインで編集を削除、追加、挿入、上書き、リフト、リップル
・スリーポイント編集
・映像音声のミュート、トラックのロック
・サムネイルと波形表示ができるマルチトラックタイムライン
・無制限のアンドゥと履歴ビューを含むプレイリストの編集のためのやり直しや自動保存・MLTのXMLプロジェクトをストリーム保存してMLT XMLファイルとしてトリミングクリップを読み込みやプレイリスト編集、保存、ロード、エンコード
・MLT XMLファイルをロードおよび再生します
・ファイルマネージャからドラッグアンドドロップでファイル読み込み
・スクラブとトランスポート制御


◆ その他
FFmpegのおかげでOSのシステムコーディックに依存しないのはGoodです。
ジョブ制御とバッチエンコーディング

◆ 使用感想
 じっくりと機能を試す機会が少ないのですが、少し使ってみた感想は、有料アプリケーションも顔負けの多機能でフリーのNLEソフトに初めて お目にかかった感じで、さすがにマシンのスペックが低いせいか4K素材は手に負えませんがHDサイズであれば重たいけど何とかカット編集が可能です。
使い方次第ではクラッシュが頻発し安定性に課題がありそうで、これさえなければ業務用途でも使えそうな気がします。
XMLファイルでプロジェクトを保存できますがAdobeなどのXML読み込み対応のNLEソフトでは読み込めませんでした。
 用途は単純なカット編集とエンコーダなどに使用するのであれば有用なツールだと感じ、例えばX264などで細かくパラメータを追い込むには、それ相当の知識が必要だと思いますが、何となく面白そうなのでしばらくこのソフトで遊んでみたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿