2020年9月4日金曜日

Vegas Pro18 NVENC vs Voucorder

 Vegas Pro 18の日本語版が発売になりました、Vegas Pro 8時代は前のブログで結構知ったかふりしてTIPSを書いていましたが、近年ネット上ではVegas Pro 18に関する記事や動画など多数見かけるようになり下手すれば受け売りになりかねないので遠慮しています。

Vegas Pro 18の目玉でNVENCのエンコード速度の向上が挙げられていますが、ネットのうわさではVegas Pro 17と比較して約30%ほど早くなったのが一般的なレポートで劇的に早くなったわけではありません。

個人的にAdobe Premiere Pro 2020とVegas Pro 18によるH.264やH.265のエンコードは、どちらも標準ではパラメータの指定が貧弱につき、こちらの記事で紹介したVoucoderを愛用し標準のエンコーダーは全く使用していません、これはAdobeでも同じです。

今回は映像ソースはXiaomi Mi 10 5Gグローバル版 の4K/60p HEVCで撮影したクリップを使用し2分間のプロジェクトをMAGIX  HEVC/AAC MP4とVoucoderのレンダリング速度を比較してみました。例によりPCのスペックはページの右下に表示しています。


Intel UHD Graphics 630環境での編集は軽い

映像ソースの4K/60p HEVCの編集はさぞかし重たいと思っていましたが、意外にヌルヌルと再生しスクラブにもストレスがありません、これはIntel UHD Graphics 630を有効にすることでビデオデコード機能が働いているためだと思います。

Xiaomi Mi10は8K/30pまで撮影できますがVegas Pro 18に読み込むと「sfvp0」拡張子のプロキシファイルが自動的に作成されます。

MAGIX  HEVC/AAC MP4によるレンダリング

フォーマットはMAGIX  HEVC/AAC MP4、テンプレートはInternet UHD 2160p 59.94fpsを選択しました。


Xiaomi Mi10の4K/60p HEVCの映像ビットレートは38.5 MbpsでテンプレートのカスタマイズでVBR、平均24Mbs、最大48Mbsに音声はオリジナルと同じ48,000Hz、192bpsを指定しました。

レンダリング中のタスクマネージャーを開くとGeForce RTX 2060のNVENCによるエンコード動作に波があるような?CPUの使用率にも波があるような・・・

Intel UHD Graphics 630のデコードは平均7%でGPUの使用率は低いようです。

レンダリングに要した時間は5分11秒で実時間の2倍以上でH.264より更に重い4K/60pのHEVCではこんなものかもしれません。

Voucoderによるレンダリング
Voucoderを選択してカスタマイズテンプレートをクリックします。

HEVC(NVIDIA NVENC)を選択してOputionタブを開きます。Voucoderはスタンドアーロンプログラムでソケットを利用してAdobe Premiere Pro 2020やAdobe After Effects 2020でも同じ設定画面で重宝しています。

設定はを変更したのはMAGIX  HEVC/AAC MP4の設定となるべく同じ条件になるようVBR(可変ビットレート)を選択し平均ビットレート24Mbs、最大48Mbs、GOPサイズ30フレームに設定しました。

タスクマネージャーのGPU1(GeForce RTX 2060)のエンコードは使用率の細かい波はなく映像ソースの情報量により使用率が変化します。


Intel UHD Graphics 630のデコード平均25%前後で動作しCPUもコンスタントに高い使用率で動作しています。

レンダリングに要した時間は2分20秒で実時間プラス20秒でHEVC/AAC MP4のレンダリングとしては爆速と言っても過言ではないと思います。

以上、あくまで個人的な環境での検証した結果、画質は互角でエンコード速度はVoucoderの速さが際立っています。
MagixやAdobeのエンコーダーはNVIDIA NVENCのSDKの仕様で細かなパラメータが設定できるにも関わらず、お任せ仕様で様々なユーザー層を考慮したら仕方ない一面もありますがVoucoderはIntel QSV、NVENC、x264、x265、ProRes、VP8、VP9など様々なコーディックでエンコードが可能でパラメータも細かく追い込めレンダリングもそこそこ早く、あくまで個人的な環境ですが重宝しているエンコーダーです。

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