2017年9月5日火曜日

Vegas Pro 15を試す!レンダリング編

 投げ売りの流れでインストールした「Vegas Pro 14」でしたが、定期的に依頼されるH.264、WMVなど何でもありの編集では、とにかく編集作業の重さやレンダリングや遅さがネックで全く出番がありません・・
 8月末にアナウンスされていた「Vegas Pro 15」がリリースされバージョンアップすると何かしら内容が気になる悲しい習性で、早速インストールし、以下、30日の体験版の範疇での使用した率直な感想で、断っておきますが、記事に対して報酬があるはずもなく、自分なりにNLEソフトの良し悪しと、使いこなしや、その他、細かいことに関しては人様より多少は極めていると勝手に思い込んでいますが、あくまで個人的な感想で内容の正確性に関しては無保証です。
「Vegas Pro 15」にバージョンアップしては何が変わったのか?一応、ヘルプファイルで内容を調べると・・
UI(外観)
ヘルプファイルを見なくても起動すればわかることで、見ての通り長年Vegas Proを使用してきた立場から見ると、今風に洗練されたUIに新調されカラフルに変身していますが中身が共わないと単なる格好をつけただけで、NLEソフトを使用する立場として一番困るのが、あるべき場所にアイコンやウィンドウがない、あるべきコマンドが消えた!
「Vegas Pro 15」を初めて開くとトリマー、モニターウィンドウがタブ化されておりトリマーが消えているのも少しあせります。

「Vegas Pro 14」のレイアウトにするため「View」「Window Layouts」「Vegas 14 Defalt」を選択しトリマーウインドウを追加しました。

 新機能はいろいろありますがやはり最終出口はレンダリングになり一番気になる点で今回はMAGIX AVC / AACコーデックについて触れたいと思います。

新しいMAGIX AVC / AACコーデック
従来のVegas ProのH.264のレンダリングにはSONYとMainconceptの2種類のコーディックが使用できましたが、書き出しパラメータの少なさとレンダリングの遅さがVegas Pro を使用しなくなった要因の一つでした。

「File」メニューから「Render As..」を選択すると書き出しフォーマットが選択ができるようになり「Intel HEVEC」「MAGIX ProRes」が目新しく「MAGIX AVC/AAC MP4」を選択すると様々なサイズのプリセットが準備されており「Customize Template」ボタンをクリックします。

エンコードモードは「Mainconcept AVC」と「Intel QSV」をPCの環境を判断して自動的に選択できるようになり、また従来のMainconceptのエンコーダも選択可能で「MAGIX AVC/AAC MP4」は従来のエンコーダーに「NVIDIA NVENC」と「Intel QSV」を追加しただけでパラメータの項目もGOPの長さすら指定できない(デフォルトでは参照フレームは1、GOPセッティングはM=1、N=30)未完成の感は否めません・・・それであれば画質で定評の「x.264」でも採用してくれたらと個人的に感じています。

またNVIDIAのNVENCに対応したビデオカードでは 「NVIDIA NVENC」のレンダリングが選択できますがパラメータ指定の貧相さは同じです。

・レンダリング速度
「Vegas Pro」はレンダリング速度の遅さが気に入らなかったのですが、QSVとNVENCによるレンダリング程度の改善はアナウンス通りに早くなっているのでしょうか?
使用した映像ソースはパナソニック「GH4」で撮影した4K/30pの影像MOVファイルを使用し「撮って出し」を想定しテロップは900x20000ピクセルのPNGファイルの臨時プロジェクトの時間は3分10秒でレンダリング時間を比較してみました。

 QSVによるレンダリング
 レンダリングに使用したPCはIntel NUC Core i7-6770HQ搭載 BOXNUC6I7KYK (Skull Canyon)でレンダリングは4K/30pのプリセットのままでQSVによるレンダリングは7分7秒でPCのスペックを考慮するとそれなりに早いほうだと感じました。
一方Mainconceptコーディックは32分11秒とレンダリングの遅さは相変わらずです。

 NVENCによるレンダリング
このブログの右下に紹介しているPCでNVENCのレンダリング速度を計測すると5分7秒で完走しPCのスペックなりの時間です。

今回はVegas Pro 15のレンダリング速度について触れ、編集に使用したPCはIntel NUCで編集もQSVに対応し4K/30pでヌルヌルとは言えませんが意外と軽いと感じ、さすがにテロップが入るともたつき、ローリングテロップにフォトショップのPSDファイルを使用すると劇的に重くなります。
肝心の画質ですがデフォルトの24Mbpsでも動画として4Kディスプレイで再生する分ではオリジナルと区別がつきません、もちろん1フレーム切り取り厳密に比較したら何らかの荒は出ると思いますが4Kの情報量に慣れてくるとSD時代の細かいあら探しと異なり無意味だと感じるようになりました。

QSVとNVENCによるレンダリング速度はVegas Proにしてはアナウンス通り劇的に向上していると言えると思いますが、パラメータ指定がまだまだ未完成のように感じ、GOPの長さとストリーミング向けの出力など最低でも欲しい機能で今後に期待したい項目です。
まだまだ、低ビットレートの画質など調べる項目は多くありますが時間がとれないので・・
以上、Vegas Pro 15についてちょっとだけ触れてみました。

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