2017年7月9日日曜日

今更ながらVegas Pro 14

 以前、このブログでVegas Pro 14について触れたら予想外のアクセスがありました、個人的にはライセンスがないのでNLE編集から引退させていましたが、過去にはウエブリブログでVegas Proに関するブログ記事の数は日本でトップクラスのTIPSをばら撒き散らし、NLEお勧めソフトでVegas Pro 信者を増やしたのも事実で、いまだにVegas Proの使用方法について質問を受けることがあり過去に利益をもたらしてくれた人に「使っていないから知らない」と冷たくあしらうのも気が引けていました。
 周知のことですがVegas Pro 13からはMAGIX社に開発が移転し、日本ではソースネクストがそのままVegas Pro 13から代理店を継続し、6月30日まで90%近い値引き投げ売り状態で「Vegas Pro 14」を5,000円程度でライセンスを入手するには絶好の機会でポチッてしまいした。
MAGIXに移転する前は2年以上にわたり開発が止まっていたのが、その後は少しずつ前進しており、この際ソースネクストでライセンスを入手し日本語版では一部の機能が使用できないので、本家の英語版をインストールすることにしました。

インストールしたバージョンはBuild 270で修正の主な内容は・・
・ProRes 422 HQファイルのオーディオを正しく再生
・新ProResプラグインでマルチチャンネルオーディオファイルが正しく再生
・ProResのステレオチャンネルが正しく認識されるようになりました。
・ProResおよびHEVC形式のレンダリングで最初のフレームの繰り返し現象に対応。
・Atomos Shogun 4K Recorderで収録された4kファイルの音声をサポート
・Black Magicカメラで撮影したProRes 422ファイルのオーディオをサポート
・DJIファントム4プロカメラドローンのH.265 MP4映像をサポート
・OFXビデオエフェクトにキーフレームイベントに設定する値を正確に調整
・ProResおよびHEVCファイルのトリマーウィンドウ内にマーカーとリージョンを正しく
・読み込めない特定のHEVCファイルの読み込みをサポート
 これによりHuawei P10で撮影した4K/30P HEVCが読み込めますが編集の再生はコマ送り状態で劇的に重たい感じがしますがタイムラインにクリップを配置できるだけでも良しとすべきで何せ安価で入手したソフトです。

今回のバージョンアップは「ProRes」関連の修正が多いようで、「ProRes」以外にも優れたコーディックは存在していますが、頭の固い(失礼!)しかるべきプロダクションでは相変わらず神様みたいなフォーマットでもありWin使いが「Apple ProRes 422」納品で必ずぶち当たっていた壁で、そのためにMAC PCを導入しているケースはよく聞く話です。
Win環境ではffmpegAnotherGUIの組み合わせやBigasoft ProRes ConverterよるApple ProRes 422の書き出しに救済的な方法がいくつかありますが、このような手段で制作した映像が納品できるのか?勝手な疑問、二度手間、そもやはりNLEソフトのタイムラインから直接Apple ProRes 422でレンダリングできるのが一番合理的で、これが可能なのはMAGIX社のVegas Pro 14とVideo Pro Xしか知りませんが、いずれかのNLEソフトを保有しておけばMAC PCを導入しなくても「Apple ProRes 422」納品にも対応できるはずですが、4:2:2収録は個人的な現時点の撮影機材ではパナソニック GH5の内部記録による4K 10ビット4:2:2(MAX30fps)のみで、このフォーマットはVegas Pro 14では現時点では音声のみで映像は緑色で表示されるだけで再生には対応していないので、外部レコーダーSHOGUN INFERNOなどでApple ProRes 422で収録するしかなさそうですが、ProRes 422で納品する取引先がない悲しい現実です。

筆者の環境でパナソニック10ビット4:2:2のNLE編集に対応できるのはAdobe Premiere Pro CC 2017.1.2ビルド11.1.2(22)のみで再生は激重でコマ送り状態です。

一番上の画像はHuawei P10で撮影した4K/30P HEVCのクリップをタイムラインに並べたもので、せっかくなので1分間のプロジェクトに要するレンダリング時間を測定してみました。
書き出しはMainconcept AVC/AAC、プリセットはInternet 4K 2160pデフォルトのままでエンコードモードのみCUDAを入れています。

GPUも時折使用しておりCPUの使用率は平均65%程度ですべての28本すべてのスレッドを酷使しています。

レンダリング時間は約4分24秒で完走し実時間の4倍強で相変わらず一言でいえば「遅い!」、個人的な環境ではVegas ProとCUDAの相性が悪く、MPEG-2のレンダリングでCUDAを有効にするとクラッシュする悪い癖はは修正されていませんが、H.264のレンダリングでは問題なさそうです。
久々編集でVegas Pro 14を使用してみましたが使い方忘れている・・それでも使用して思ったことは少しの進化の跡が見られます。
しかしながらH.265/HVECなどの再生はコマ送り状態で同じMAGIXのMovie Pro MX3と比較すると明らかに再生パフォーマンスが劣っている感じです。

ソースとプロジェクトをわが家に持ち帰り、NUCベアボーンキットIntel NUC Core i7-6770HQ搭載 NUC6I7KYK (Skull Canyon)で使用しているNLEソフトMAGIX社のMovie Pro MX3 ダウンロード版で同様の編集をするとIntel QSVのおかげでストレスなしに編集ができ、書き出しもハードウエアアクセラレーターをオンにして書き出すと・・・

QSVをONにしたレンダリングは、プログレスバーの勢いが別次元、ほぼ実時間・・

何と4コア8スレッドで1分強ほぼ実時間で完走です!昼間、仕事場で何を試行錯誤していたのか?何がどうなっているのか!?14コア28スレッド+CUDAで4分強も要したのに何で?何で?訳わからなくなりつつあります・・確かにMAGIX社のVideo Pro XMovie Edit ProはNVIDIAのCUDA環境ではレンダリングに時間がかかりますがIntelのQSV環境ではレンダリングも早く最適化されているようですが限られた環境ゆえに確証はありません。
とはいえAdoveのAEやPremiere ProなどはNVIDIAのCUDAに依存したプラグインが多数存在するのでNLEソフトは環境に応じて選択するのが望ましいと考えます。
毎度お断りしますが個人的な環境と個人の感想です。
HUAWAY P10で撮影しVegas Pro 14でレンダリングした映像です。

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